ガラスびんフォーラム | ガラスびんへの思い

● ガラスびんへの思い

 ガラスびんフォーラムが55年を迎えた昨今、創立50年以降新たに就任した加盟各社の代表が、ガラスびんや企業活動、環境などに対する思いをまとめました。


1. 日本精工硝子(株)

代表取締役社長 三野親慶

愛されるびん作り

 ガラスびんフォーラム創立55周年を迎え、大変喜ばしく感じていると共に、ここまで継いできた先人、関係者の方々への敬意と感謝の気持ちでいっぱいです。現在、ビジネススタイル・生活様式をも変えてしまったコロナ禍に加えて、世界情勢の不安定化、原燃料の高騰、円安進行による経済の先行き懸念と、令和の時代を迎えた当初では想像も出来なかったことが日々目まぐるしく、とてつもない速度で降りかかっています。そんな今まで普通・常識であったことが一変してしまうような動乱の中で思うことは、継いでいくべき普遍的なものはしっかりコアに持ち続け、いかに常識にとらわれず新しい価値・サービスを生み出すか、この新しい事への挑戦の連続なしに発展など望めないのだなということです。ガラスびんフォーラム各社今まで過去にあった様々な苦難にも立ち向かい、沢山の挑戦があって今に繋がっていると感じます。当社も体制が変わる中ではありますが、魅力的であるガラスびんを創り続け、地球環境への取り組みを通じて社会に貢献し、業界の発展に寄与すべく沢山の挑戦を続けていく予定です。現在その一つ目の挑戦として、7月に北浜にあります自社店舗CuteGlass Shop and Galleryをリニューアルオープンして、SDGsへの取り組みの一環でガラスびんの容器回収を主軸とした香り(ディフューザー)の量り売り事業をローンチします。自社新ブランドの立上げとなり、未知なる挑戦ではありますが、ガラスの良さを広く喧伝する一手になって欲しいと期待しております。今後は今まで以上に環境問題に対して取り組みが必要となっていく中で、ガラスびんは見なおされ、求められる未来であると信じています。ただ、それを陰ながら機会をうかがうのではなく、自らその未来を引き寄せるように動かなければと考えた挑戦の一手です。このような挑戦を重ね、ガラスびんフォーラムはじめ、ガラスびん業界の明るい未来創造の一役を担えるように邁進していきます。今後ともご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。


2. 興亜硝子(株)


代表取締役社長 出井大也

ご挨拶

今ほど硝子という素材に注目が集まっている時代はないのではないでしょうか。高い透明性、高級感、中身を保護するバリア性。そして何度でも水平リサイクルが可能という循環型社会に適した素材。
我々興亜硝子は日本で唯一の化粧品・香水向けに特化した硝子びんメーカーです。硝子という美しく、優れた素材を通して世界中のお客様と共に硝子の可能性を追求し、美と健康そして循環型社会への貢献を行ってまいりたいと思います。


3. (株)野崎硝子製作所


取締役社長 勝山英夫

ガラスびんへの思いと未来像

 弊社は1908年(明治41年)、神奈川硝子工業所として創業以来116年、(株)野崎硝子製作所に組織変更し、松戸工場で操業を開始して今年で60周年を迎えています。
 私が、社長に就任したのは2018年で「ガラスびんフォーラム」との直積的なかかわりは浅いです。就任当初は特に大きな問題もなく推移しましたが、2020年に蔓延しだしたコロナウイルスにより販売に大きな影響を受けています。弊社は、主力製品が小瓶ドリンクの生産のため他社のように新製品の開発、新たな市場の開拓などなかなかその方向に進めにくい状況にあります。又、ペットなどの代替容器の普及によりびん市場自体は縮小傾向にあり、継続的な成長を維持する必要があります。そのためには、密閉性や変質防止、安全性が重視される分野で求められる品質基準に対応する製品を常に供給できる生産体制を構築すること、次に生産性の向上で、価格競争力の強化への取り組みを行っていくのが必須です。そのような状況の中ですが、近年マイクロプラスティック等の環境問題が叫ばれてる中、ガラスの素材特性である、「安心・安全」、「地球環境」にやさしい等によりガラスびんの価値が見直されることを期待いたします。
 創業以来、非常に厳しい作業環境(暑い、騒音)、の中で働いてきている従業員の方々には大変感謝しております。特に成形現場での作業を軽減するために他社ですでに進められていると思いますが、ゴブ重量の自動計測、ロボットによる塗油作業等の設備導入を図り、従業員の作業負担を軽減したいと考えております。
 さらに、今後の課題としては脱炭素社会において、重油+ガス燃焼からガス専焼(カーボンニュートラル都市ガスの採用)を検討していきます。将来的には、環境に配慮したCO2を発生させない脱化石燃料等を用いた燃焼技術の検討を進め、設備導入を計画していきたいと考えています。
 ガラスびんフォーラムの活動の中で、若手主体のワーキンググループや経営トップ同士の情報交換は非常に有意義であり、今後も積極的に参画したいと思います。
 最後に経営理念であるお客様から「野崎のびんでなければ」と言われる信頼性を更に向上させることとフォーラムの発展に貢献できるように今後も努力してまいります。




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